ボナールとマルトに学ぶ 〜好きな人と長く付き合える方法〜

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ボナールとマルトに学ぶ 〜好きな人と長く付き合える方法〜

ボナールの絵を描いている姿が好きなマルト、マルトの入浴の姿が好きなボナール

~好きな人と長く付き合える方法~

 

 

 

 

ポーラ美術館

「浴槽、ブルーのハーモニー」

 

 

ポーラ美術館で見ることができるこちらの絵。ボナールが妻、マルトの入浴シーンを描いている絵です。

 

 

マルトは異常なほど入浴好きだったようです。病気だったこともあるようなのですが、一日の半分は入浴で過ごしたと言われていたほど。ボナールは、若いときから歳をとっても、マルトの入浴シーンを描き続け、傑作を生んでいきました。全く飽きず、何十年も妻の入浴する絵を描き続けるなんて、本当に、マルトを愛していたのだと思います。

また、どの絵も色彩豊かで、ボナールとマルトの静止した時間を感じることができます。

 

 

 

突然ですが、皆さんの

好きな人の、好きな姿は何ですか??

 

 

私が今まで好きになった人を思い出してみると・・・楽器を弾いる姿、車を運転している姿、勉強や仕事をしている姿・・・みんな、彼らが好きなことをしている姿だった気がします。

 

好きな姿は、ずっと見ていても飽きない。

 

 

ボナールはマルトの入浴している姿を見るのが好き。マルトはボナールが絵を描いている姿が好き。

 

ボナールとマルトの関係性を知って、好きな人の好きな姿を見ているのが好きっていう事は、長く付き合うには必要なことなのかなと思いました。ずっと幸せに過ごせるコツだと思います。

 

 

 

 

仲睦まじい二人ですが、調べてみると不思議な関係でした・・・・・。

ボナールマルト

 

 

マルトの本名は、マリア・ブールサン。ボナール26歳の時、マルトと出会い、彼女は、マルト・ド・メリニーと名乗ったそうです。二人は、32年後に結婚しますが、ボナールは、結婚するまで彼女の本名を知らなかったそうです。

ボナールにとって、本当の名も、生い立ちもまったく問題ではなく、そこに美しい人がいたから一緒に暮らし始めたということだったようです。

 

ボナールは憧れの自由な画家の生活を捨てて、ただマルト一人を見つめ、マルトとの日々、生活を描き続けてゆきます。実際、ボナールがマルトを描いた絵は浴室の情景を描いたものが多く、代表作「入浴の裸婦」はマルトの死後にも同じテーマで描いたほどでした。

 

ボナールは病弱なマルトの為にあちこちで転地療養をしたり、当時珍しかった浴室を作ったり大変尽くしていたそうです。

また、絵のことばかり考えていたボナールは、資料として、マルトを撮影したネガや絵のアイディアやデッサンが書き込まれた手帳などが残されているようで、その手帳の量が膨大だとのことでした。その絵には必ずマルトがいる。マルトも、ボナールの絵のために、写真やデッサンのモデルとして協力していました。

 

 

 

ボナールの人生で最大の出来事は、妻マルトとの出会いであったと言われるように、作品のテーマを慣れ親しんだ妻との生活の中に求めたことから「親密派」(アンテイミスト)の巨匠と呼ばれています。

また、豊かな色彩のハーモニーを描き出すことから「色彩の魔術師」とも呼ばれました。

 

このように評価される画家になったのは、マルトという魅力的で支えてくれる女性の存在があったからだと思います。

 

 

 

 

 

 

*マルトから学ぶ好きな人と長く付き合える方法

今回のキーワード 「相手の好きなことを飽きずに眺めていられる女性」

 

 

 

*ピエール・ボナール(1867年~1947年)

フランスのフォントゥネ・オウ・ローズに生まれる。

大学に進み法律家を志すが、20歳の時本格的に絵筆をとり、画塾アカデミー・ジュリアン、次いで国立美術学校で学んだ。1888年、ゴーガンの絵画思想をもとに結成したグループ「ナビ派」(預言者の意)のメンバーに加わり、画家のセリュジエ、ヴュイヤール、ドニらと親交を結ぶ。浮世絵の色彩や構図に心酔したボナールは、「日本かぶれのナビ」と呼ばれ、ポスターや装飾美術において才能を発揮した。また,写真技術に影響を受けた画家のひとりである。

 

 

 

*作品に会える場所

ポーラ美術館、国立西洋美術館、石橋財団ブリヂストン美術館、新潟市美術館

 

 

 

*参考文献 

●山口路子  「美神の恋 画家に愛されたモデルたち」

●千足伸行 林綾野 「あの名画に会える美術館ガイド」