音楽キュレーターのアートなおしゃべり vol.3 「天使と乙女とクリスマス~世紀末ロンドンシリーズ~」

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音楽キュレーターのアートなおしゃべり  vol.3 「天使と乙女とクリスマス~世紀末ロンドンシリーズ~」

音楽キュレーターのアートなおしゃべり

vol.3 「天使と乙女とクリスマス~世紀末ロンドンシリーズ~」

 

 

 

 

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ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ《見よ、我は主のはしためなり(受胎告知)》1849-50年

 

 

 

アドベント(待降節)の恒例行事として、銀座・教文館のクリスマス市へ行ってきました。12月のこの時期は、幸福感に満ちたホリデイ。私は、幼い頃からヨーロッパの文化とその土台であるキリスト教会に夢中だったので、聖書やクリスマスについての本を読んだり、映画をみたりするのがいまでも大好きです。

 

 

 

小公女セーラが屋根裏部屋に用意してもらったクリスマス・プディングってなあに?

若草物語の四姉妹が声を合わせるのは、何番の賛美歌?

あしながおじさんのジュディみたいなクリスマス・プレゼントのリストを、自分でも作ってみよう!

 

そういう少女でした。サンリオやフェリシモといった女の子のための小間物の大手も、美しいイラスト付きの読み物をたくさん与えてくれました。バブル景気も関係していたのか、テレビ局も、ロマンティックな番組ばかり一日中流していた気がします。冬休みの最初の日でもある、クリスマスの朝の幸福感といったら!

 

 

 

 

ホリデイに聴きたい音楽といったら、ジャンルもさまざま、枚挙に暇がありません。

でも、せっかくアートと一緒に楽しむなら、中世の教会の調べで聖なる気分を盛り上げるのもオススメ。

 

VDBV

モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り

ヘレヴェッヘ指揮 コレギウム・ヴォカーレ/シャペル・ロワイヤル合唱団

Play music♪  http://ml.naxos.jp/album/hmg501247.48

 

 

 

 

そう、世紀末ロンドンにも、こんな中世のかそけき調べに憧れる男たちがいました。

 

1848年、イタリア・ルネサンスを模範とする保守的なアカデミズムに反旗を翻した若い芸術家たちが、「ラファエロ以前」の芸術に立ち返るべく立ち上がった――その名も、みんな大好きラファエル前派兄弟団(P.R.B.)!!
 ミレイにハント、ロセッティ。世界的なコレクションを誇るテート美術館所蔵のラファエル前派の名画71点がまとめて見られる、話題の国際巡回展がまもなく、東京へやってきます。

 

ラファエル前派の大規模展は英国においてすら20年以上ぶりで、世界中で大きな話題を集めていました。先日、80年代や90年代の東京を生き抜いたさる大御所お姉さまに「いまさらラファエル前派だなんて(クス)」と笑われてしまった私ですが、私たちの世代には「初」なので楽しみです、と声を大きくして言いたい。

 

 

 

男たちの連帯と確執。運命の女。聖書や神話のロマンティックな画題。
いつの時代の乙女も心待ちにしてしまう、それがP.R.B.。

個人的にほれ込んだきっかけであるロセッティの《受胎告知》も来てくれるので、私自身、いまからドキドキしています。

 

 

 

 

 

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ジョン・エヴァレット・ミレイ 《オフィーリア》 1851-52年

 

 

 

 

 

■ラファエル前派展――英国ヴィクトリア朝絵画の夢

会期: 2014年1月25日(土)~4月6日(日)
会場: 森アーツセンターギャラリー

http://prb2014.jp/

 

■ザ・ビューティフル——英国の唯美主義 1860‐1900

会期: 2014年1月30日(木)〜5月6日(火・祝)

会場: 三菱一号館美術館

http://mimt.jp/