ドビュッシー×デュフィ キッシュでアペリティフ〜音楽と芸術のはなし~

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ドビュッシー×デュフィ  キッシュでアペリティフ〜音楽と芸術のはなし~

ARTなハーブテーブル vol.10 太田みお 

ドビュッシー×デュフィ

キッシュでアペリティフ〜音楽と芸術のはなし~

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ラウル・デュフィと、クロード・ドビュッシー。

ともに、19世紀後半〜20世紀前半にフランスで活躍した芸術家です。

デュフィは絵画を、ドビュッシーは音楽作品を多く残しました。

絵を描くデュフィは音楽に影響を受け、また、作曲をするドビュッシーも、絵画をはじめとする芸術に多大な影響を受けていました。

そんな2人が、夕陽が傾き始めるころ、シャンパンとおつまみとともに、アペリティフを楽しんだら…と妄想しながら(笑)、作ったテーブルです。

アペリティフというのは、ディナーの前に、ちょっとしたおつまみとともにシャンパン(食前酒)を楽しむ時間のこと。大切な人と過ごす、とっておきの時間として、フランス人に親しまれています。

デュフィは、教会で音楽を教えていた父、ピアノ教師やフルート奏者の兄弟といった、音楽愛好家の家族の中で育ちました。とくにドビュッシーの音楽が好きで、ドビュッシーのオマージュ作品を残しています。 

デュフィ

ラウル・デュフィ
《クロード・ドビュッシーへのオマージュ》
1952年

デュフィは、明るい色彩と軽い筆さばきの線描で構成された独特の作風をもっています。音楽や、地中海の輝く光や風土を主題として描いてきました。彼は、主観的な感覚を表現するために、色彩や構図を自由に使いました。その表現はフォーヴィズムと呼ばれ、それまでの写実主義とは決別した表現方法です。

ドビュッシーの音楽家としての表現方法もまた、この絵画におけるフォーヴィズムに近いように私は感じます。それまでの音楽の規則の枠を越えて、自然、詩、絵画、あらゆるものからインスピレーションを受け、その余韻を音楽に落とし込んでいったドビュッシー。そういった創造方法が、絵画における印象派と似ていたことから、ドビュッシーの音楽は印象主義音楽と呼ばれることもありますが、

さらにその先…自然からの余韻を、既成概念の枠を越えてのびやかに表現した音楽であったからこそ、近現代を代表する作曲家として愛されているのではないでしょうか。

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誰が音楽創造の秘密を知るだろうか?海のざわめき。海と空とをへだてる曲線。葉陰をゆく風。鳥の鳴き声。こういったすべてが私たちのうちに多様な印象をもたらします。そして突然、こちらの思いとはおよそなんのかかわりもなしに、それらの記憶のひとつが私たちの外にひろがり、音楽としてきこえてくるのです。それは、おのれのうちにみずからの和声をひめています。

1911 クロード・ドビュッシー

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ドビュッシーは、少々気難しい人間だったようですが…(笑)、こんなにも芸術的に気が合いそうなデュフィとドビュッシー、グラスを傾けてお互いの芸術観について語り合ってほしいな…なんていう、希望的妄想をもとに作ったアペリティフテーブルです。

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よく冷えたシャンパン

ポテトとベーコンのキッシュ

クリームチーズとディルのスモークサーモンロール

ツナとイタリアンパセリのタルティーヌ

イチジクのコンフィチュールのタルティーヌ