週末女優vol.1『たまことゆかり』アフタートークイベントレポート

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週末女優vol.1『たまことゆかり』アフタートークイベントレポート

週末女優vol.1『たまことゆかり』アフタートークイベントレポート

 

girls Artalkでライターとして活躍している川嶋一実(かわしまひとみ)

彼女自身のプロデュースユニットである週末女優が、9月7日〜11日まで東京・アトリエ第七秘密基地にて『たまことゆかり』を上演しています。

今回、9日公演後に映画プロデューサー・人材コンサルタントの田中和彦を迎えて開催されたアフタートークの模様をお届けします。

 

川嶋さん

2人の出会いは10年ぐらい前に及びますね…
コミュニケーションスキルを学ぼうとして、田中さんのセミナーを受けたのがキッカケですね。
そんなセミナーの異業種交流会に映画のプロデューサーとかいたらいいな。と妄想していたら…
まさかの講師のご本人が映画プロデューサーだったという(笑)

 

田中さん

僕が俳優のメソッドを使ったをトレーニングするビジネスパーソン向けのセミナーの講師だったんですよ。

 

川嶋さん

2012年に『私の悲しみ』という映画作品が公開し、2013年に田中さんが私の記事を執筆する際に再開しましたね。

 

田中さん

そうでしたね。
その時の記事の最後に川嶋さんは「会社の仕事も続けたい。プロデュース業にも興味があり、」とありますが…今、実際プロデュースしていますよね(笑)

 

川嶋さん

そうですね!本編を鑑賞していただいてどうでしたか?

 

田中さん

3月の公演を見ている人もいらっしゃると思いますが、所々違いますよね。
僕はラストがかっこいいと思いました。

 

川嶋さん

青年団・伊藤毅さんの演出によるものです。

脚本を手がけられた文学座・五戸真理枝によって書かれたラストは、「バス停で待っている」だけしかなく…この終わり方が難しいよね。って、会って3人で話し合いました。

 

田中さん

基本的な脚本は初演のものと変わらないんですよ。演出が変わると作品が変わるんだな。と思いました。
役者としては、演出が変わるというのはどのような感覚なのでしょうか?

 

川嶋さん

再演というよりかは、新しい作品に触れているという感じですね。
また、どうして初演から半年で再演したかというと、3月に公演した際の”作品の記憶”というものが皆さんの中で残ってくれていると思ったからです。同じ脚本ですが、新しい世界観を提供できたらと考えました。
田中さんはどうでした?

 

田中さん

全く違う世界観でしたね。

 

川嶋さん

良かったです!この演出は当初思い描いていた理想形ですね!
五戸さんの手がける脚本は事細かに喜怒愛楽などの心理描写を含んでいる為、1人の場面が驚くぐらい長いんですよ。逆に、青年団は会話が多いんです。
その2つをミックスさせたらどんなものができるのかな?と思い今回の企画にいたりました。

 

田中さん

確かにたまことゆかりの関係性が、初演は対立で二極化してますが、今回は一卵性双生児みたいな感じがしました。距離感が近くて、ベタベタしているし、途中ドキドキしちゃうし(笑)

 

川嶋さん

今回はドキドキさせたかったんですよ。
前回は少女漫画っぽい世界観だったので、今回の再演はもう少し大人の世界を描きたくて。
あと余談ですが、デヴィッド・リンチ監督の『マルホランド・ドライブ』みたいなドキドキするレズシーンが好きで(笑)
五戸さん自身がそういうニュアンスを込めて、セクシャルなシーンを書いていたと思うんです。
演出の伊藤さんが入ることでその部分を、丁寧汲み取り、拾い上げた。という感じでしょうか…

 

田中さん

そういうことに対してお客さんの反応を見るのは面白いですよね!
映画は公開までそういうことはないので、少し羨ましいです。
舞台って、お客さんも含めて少しずつ出来上がっていくじゃないですか…しかも初日の公演と千秋楽とじゃ違っていたり(笑) 今日の公演も違っていたりするんですか?

 

川嶋さん

稽古と違ってましたし、昨日とも少し違ってましたね。
高校時代のキャラクターが、昨日はぶっきらぼうでした。今日は割と人懐っこい感じですね。
ぜひ、リピーターとして舞台の進化も観に来てください(笑)

 

田中さん

たまことゆかりを入れ替えても面白そうですよね。

 

川嶋さん

もちろんやりたいです!
この戯曲って、如何様にもできると思っていて…もう1幕付け足すことも考えていたり、長期公演できるようになったら、”今日はたまこ”とか入れ替えて上演したいですね。
そのためには結構頑張らないとなのですが、プロデューサー脳としてはそう考えちゃいます。役者脳としては全く違うのですが…

 

田中さん

役者とプロデューサーって相反するもんじゃないですか。役者は夢や妄想を大きく描いているものですが、プロデューサーはそれを現実に引き戻すものです。その切り替えはどのようにしているんですか?

 

川嶋さん

行き来しながら訓練しています。
プロデューサーとして大切にしているのは「チーム作り」ですね。
今回も、どうしたら今回企画が上手くいくか?どのように「人間関係の機微」を描くか?というところにポイントを置いて演出家の伊藤さんに声をかけました。
れからも時間が無い中、いろんな方に声をかけ続けて、キャスト、スタッフが全員が決まったのが先月でした。

 

田中さん

怒涛の一ヶ月ね。というか、バタバタというか…ドキドキ…ある意味度胸ありますね(笑)

 

川嶋さん

会社でもプロジェクトをこのぐらいがんがん動かせたらいいですよね(笑)

  

田中さん

今後の予定はどんな感じですか?

 

川嶋さん

1日映画を2、3本見て…映画監督を探そうと思っています。
やはり、飛び込まないと分からない!っていうのが本音ですね。

 

ここで、客席からの質問コーナーが設けられた…

 

ー俳優・プロデューサー業に専念した方がいいように思うのですが、
 現在、勤務している会社員の仕事は続けられる予定なのでしょうか?

 

川嶋さん

はい、続けます。
会社が心の拠り所でもあり、会社から得られることが多いんです。
会社行くと爽やかな気分になるんですよね。たまに「スドーン!」って落ち込むこともあるんですけど(笑)

 

田中さんの言葉にもある通り…役者とプロデューサー…そこには夢に生きる者と現実に生きる者が存在しています。2つの世界を自由に行き来し、自由に回遊できているからこそ、川嶋さんが持続できてるのだと感じました。
私は『たまことゆかり』の”ゆかり”は川嶋さんだと思いました。夢を追い続けながらも自分に妥協しないだけでなく、社会との関わり方を心得ている姿勢に勇気をもらいました。
本公演は11日までとなっていますので、是非作品を鑑賞しに足をお運びください。

 

文・新麻記子

 

【公演情報】

週末女優 vol.1「たまことゆかり」

2016年9月7日(水)~11日(日)

東京都 アトリエ第七秘密基地

 

作:五戸真理枝(文学座)
演出:伊藤毅(青年団)
出演:小瀧万梨子(青年団/うさぎストライプ)、川嶋一

 

◆ご予約はこちらにて…

https://www.quartet-online.net/ticket/tamakotoyukari

◆公式HP

http://shumatsu-jyoyu.tumblr.com/next

 

【アフタートーク】

 

2016年9月11日(日)13:00の回終演後 new!

出演:下村健一(元TBSキャスター)

 

2016年9月11日(日)17:00の回終演後

出演:大池容子(劇作家・演出家・うさぎストライプ主宰)